Project

Yコネクタ [ TMPスマートコネクタ ]

Client: Tokai Medical Products, Inc. / 2022

本品はカテーテル治療で必要な「プッシュ式バルブ開閉機能」を引き続き保有しながら最短長でも握って操作ができるようにコネクター細部の改善とアタッチメントをシステム化することで従来品の課題を解決し、よりユーザビリティー性を向上させました。

プロダクトデザイン目標は「拡張性を持つYコネクタ」とした。Yコネクタは世界中の様々な治療で使用されるが、どれも主用途はデバイス間の接続という単純なものである。今回、この単純用途の機器に拡張性を持たせるため「アタッチメント式」のデザインを創出。ドクターが必要に応じてアタッチメントを選び取り付けることで別の機能や操作性が付与できる。そのデザインは、アタッチメントの装着を可能にする本体を中心に、今回、不便性の解消アタッチメントとしてホルダやレバーを創出した。ホルダは治療デバイスの保持機能を持ち、ドクターの保持行為や助手の補助を不要にする。レバーはバルブ開閉を指先からハンドリング操作に変形でき、操作性を向上。実際に指先が腱鞘炎になったドクターが実在しており肉体的な負担減少が得られる。本デザインにより、今後は治療のトレンドに合わせた機能拡張や形態変形も可能になる。単純用途のYコネクタは拡張性を持つ医療機器となった。

GOOD DESIGN AWARDS 2022受賞 審査委員の評価

カテーテル治療で使用されるYコネクタの「デバイス接続」という基本機能はそのままに、デバイスの保持を容易にするホルダ、バルブ開閉を指先操作からハンドリング操作に切り替えるレバーなど、アタッチメント式による機能拡張というアプローチや、強度と指先での保持性の向上を兼ねた円形リブなど、きめ細かいユーザビリティの向上が図られている。花弁形状のプッシュ部を際立たせるオレンジ色も、背景となるオペ室に手術着などの青系が多いことを考慮した補色とするなど、医療機器、医療現場に関する深い知見を反映した優れたデザインである点を評価した。

工業デザイン 産業/医療 機器設備 分野



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